私のところにいろいろな人が相談に来るんです。
困るなあと思うのが、子供のことが心配で子供と親が一緒に相談に来るっていうケース。
こどもは特に相談したいこともない、でも親が、「この子ずっとうちにいたらニートになる」って思って、外に出さないと社会に出さないとって思うんでしょうね。
それで連れてくる。
でも、困った事に
本人は別に困ってないんです。
親のところにいれば飯は出るしなんだったら働かなくても生きていけそうだし。ニートになりますよね、ニートになったらきっと殺人でも起こすんじゃないかって思うよね。だから、外に連れ出して、他人と話でもさせないとって思う。
それとか、今子供が勤めてるけど毎日が辛くてかわいそうだから、なんか違うところで働いたほうがいいんじゃないかって親が思って一緒に連れてくる。
どれもこれもみんなこどもはもう20歳を過ぎています、それで親に連れてきてもらって相談してあげてくださいって。
それって本人というより親のあなたと相談した方がいいんじゃない?って思うんです。
困ってる(と周りから思われている)本人からは何も言葉が聞けず、全部親が話す。親がこどもの将来のことを憂う気持ちはわかるけど、こっちは本人と話がしたいのに親がしゃしゃり出てくる。これじゃラチが飽きません。
一地方の片田舎の辺境にいる人たちだからなのか、考え方が旧い気がしてならないんですね。
親が連れてきても良いけどもっと自発的に本人が話すとかにならないとこちらは話も進まないし、コーチングはおろかアドバイスの一つもできない。
本人が主体的に考え、動けるようになる教育っていうものをつくりだせていないのだろうか。
それともたまたまわたしの相談相手がそういう思考能力のない自主性のない人間ばかりを扱っているから、ため息しか出ないのだろうか。
子供をこれから育てていく皆さんに言いたい、自分も含めてだけど、自分でよく考えて行動できる人間に育てよう。
ベースキャンプはあってもいい。そこに留まらず、そこから自ずから旅立って、高い山にチャレンジできる人間を育てよう。
連れた魚をあげるのではなく、ひとりで生きられるようにに釣り方を教えよう。
自分で考え行動し、他人を思いやる優しい勇気ある人間ならどこに出しても間違い無いから。